中高一貫校の授業・勉強についていけなくなってしまう生徒様が多い理由

中高一貫校には、中高一貫校ならではの魅力もたくさんあります。

進度の早さや、6年間という時間を活かしてのびのび何かに打ち込めることは大きなメリットです。

一方で、その裏返しとして、授業についていくのが難しくなるリスクもあります。

ここでは、中高一貫校の授業・勉強が、他の中学や高校と異なる理由を3点ご紹介します。

 

①先取り学習が多い

1つめの理由は、「先取り学習が多い」ことです。

多くの中高一貫校は、中学時点で高校の学習内容を学ぶ「先取り学習」をカリキュラムに取り入れています。

たとえば、中学2年生までに中学生の学習内容を終え、中学3年生からは高校の学習内容に入る……などといったカリキュラムを設定している学校が多いです。

進度の早さは、大学受験時には大きな強みともなるため、中高一貫校の大きな魅力の一つとも言えるでしょう。

一方で、苦手教科などでついていくのが難しいと感じる生徒様もいらっしゃいます。

 

②学校独自のカリキュラムが多い

2つめの理由は、「学校独自のカリキュラムが多い」ことです。

先取り学習以外にも、アクティブ・ラーニングや反転授業、探求型の授業など、中高一貫校は学校が独自に多彩なカリキュラムを設定していることがあります。

中には第二外国語など、大学のような授業を取り入れる学校もあります。

特色あるカリキュラムは魅力的ですが、生徒様によって合う合わないが分かれることもあります。

特にアクティブラーニングや反転授業では、基礎知識は自ら家で身につけることが前提となっていることが多く、十分な家庭学習が必要になります。

家での勉強時間がなかなか確保できない場合、ついていくのが難しくなることも少なくありません。

 

③積み重ねの不足がリセットされにくい

3つめの理由は、「積み重ねの不足がリセットされにくい」ことです。

多くの中高一貫校では、中学から高校へは自動で上がることができます。

したがって、部活や人間関係、学習進度などについて、6年間同じような状況が続くことが多いです。

そのため、一度ついていけなくなると、その積み重ねをリセットするタイミングが少なくなります。

また、受験がないため、中だるみしやすいのも特徴です。

勉強へのモチベーションを回復するきっかけが少ないため、一度授業についていけなくなると、モチベーション低下と成績低下の悪循環が固定されやすくなります。

 

中高一貫校の授業・勉強についていけなくなってしまう生徒様の特徴

中高一貫校の授業・勉強についていけなくなってしまう生徒様には、いくつかの特徴があります。

ここでは、代表的な特徴を3つご紹介します。

 

①わからないことをそのままにしてしまう

1つめの特徴は、「わからないことをそのままにしてしまう」ことです。

前項でも解説した通り、中高一貫校は進度が早く、また、6年間学習内容が積み上がっていくという特徴があります。

そのため、授業でわからないことがあったときに放置してしまうと、その引っかかりが解消されないままにどんどん授業が先に進んでしまいます。

先生に聞いたり、周りの友人に聞いたり、自分で調べたりといったことが苦手な場合、意識的に疑問や苦手を解消する時間を作ると良いでしょう。

 

②部活など、授業以外のことに打ち込んでいる

2つめの特徴は、「部活など、授業以外のことに打ち込んでいる」ことです。

中高一貫校では、家庭学習をある程度前提としたカリキュラムになっていることがあります。

そのため、授業以外のことに打ち込んでいる場合、授業の予習・復習が間に合わないこともあります。

また、授業中に眠くなってしまうといったこともあり得ます。

受験がないことを活かして、部活や課外活動を頑張ることができるというのも、中高一貫校の魅力の1つであり、とても豊かな中高生時代の過ごし方です。

しかし、授業についていきづらくなるというリスクを念頭におき、それをカバーする戦略を立てることも大切です。

 

③通学時間が長い

3つめの特徴は、「通学時間が長い」ことです。

中高一貫校に通われている生徒様の場合、「家から遠い志望校を受験して入学した」というパターンも少なくないでしょう。

そうすると、日々の通学で体力や時間が削られてしまい、勉強に身が入りにくくなることがあります。

また、疲れから学校に行きたくなくなってしまうこともあるでしょう。

その場合、疲れの程度を振り返り、なるべく疲れを溜めないことも大切です。

なるべく楽に通学できる通学経路を選び、体力を温存しましょう。

 

中高一貫校の授業についていくためにはどのような勉強法で勉強するべきか

それでは、中高一貫校の授業についていくためには、どのような勉強法が効果的なのでしょうか。

日々の勉強で使える方法と、実際に「ついていけていないかも……」と感じているときに巻き返すための方法を、合わせて3つご紹介します。

 

①【日々の学習のコツ】予習・復習を習慣化する

1つめのコツは、「予習・復習を習慣化する」ことです。

予習・復習と言っても、そんなに大仰なことをする必要はありません。

むしろ、気軽に取り組める量・やり方で習慣化していくことがおすすめです。

まずは、宿題を活用しましょう。

もちろんすべての宿題にきちんと取り組むのがベストですが、なかなかそうも行かないこともあります。

その場合は、まずは一通り目を通し、わからないところにはチェックをつけておくことが重要です。

その一工夫で、その後の授業に主体的に取り組みやすくなります。

宿題以外に家庭学習に取り組む場合、基本的には、予習より復習が重要です。

その日の授業のノートを見返すだけでも、記憶に定着しやすくなります。

しかし、通われている学校様がアクティブラーニングや反転授業を取り入れている場合は、予習が重要になります。

その場合は、指定された教科書のページにはざっくりでも目を通す、動画授業は「ながら」でもいいから一通り聞いておくなど、とにかく「何もしない」という状況を減らすことが重要です。

優先順位に迷ったら、先生に相談してみるのも一つの手でしょう。

 

②【日々の学習のコツ】疑問はできるだけ早く解消する

2つめのコツは、「疑問はできるだけ早く解消する」ことです。

一番手っ取り早い方法は、授業後に先生に聞きに行くことです。

多くの場合は、快く答えてくれます。それが難しい場合、周りの友人を頼ったり、自分で教科書を読み返したりすることで解消できる場合もあります。

もし上記が難しい場合は、個別指導塾や家庭教師などの活用も視野に入れると良いかもしれません。

授業進度の早い中高一貫校の場合、集団指導の塾よりも、生徒様の疑問を解消できる個別指導塾や家庭教師の方が活用しやすいことが多いです。

個別指導塾を活用する場合は、既にカリキュラムがかっちりと定まっている塾よりも、質問に柔軟に対応してくれる塾が良いでしょう。

 

③【巻き返しのコツ】長期休みを活用し、基礎を学び直す

3つめのコツは、「長期休みを活用し、基礎を学び直す」ことです。

特に苦手教科に有効です。

比較的早い段階でつまずいている場合、授業についていくためには、場合によっては1〜2年前の学習内容に戻ってやり直した方が効果的なこともあります。

しかし、学期中は日々の授業の予復習で忙しいことも多いです。

そういうときは、長期休みを活用しましょう。

生徒様によって、一人で進める方が得意な場合と、塾の短期講習などを活用した方がスムーズな場合があります。

近年は動画授業も充実しているため、これらを活用するのも一つの手でしょう。

 

家庭内でできるサポートにはどのようなものがあるか

生徒様が「授業についていくのが難しい」と感じていそうな場合、保護者様は心配になりますよね。

ここでは、家庭内でできるサポートを3つ、ご紹介します。

 

①家族全体で学習環境・生活リズムを見直す

1つめのポイントは、「家族全体で学習環境・生活リズムを見直す」ことです。

中高一貫校は、カリキュラムにおいて家庭学習のウェイトが重い傾向にあります。

また、部活に力を入れていたり、通学時間が長かったりする場合は、知らず知らずのうちに疲労が溜まってしまっていることもあります。

そこで、生徒様の家庭での学習環境と生活リズムを見直すことで、無理なく勉強習慣を作りやすくなります。

また、一緒に1日のスケジュールを確認することは、家庭で学習する時間を家族全体で明確化することにもつながります。

声かけとしては、まずは生徒様の様子を聞いてみるところから始めると良いでしょう。

たとえば、 「最近、部活頑張ってるね。疲れてない?」 「宿題とか、家で集中できてる? どういうところだと集中しやすい?」 などといった声かけが考えられるでしょう。

 

②担任の先生に相談する

2つめのポイントは、「担任の先生に相談する」ことです。

少しでも気になることがあれば、三者面談などのタイミングを活用し、早めに先生に相談してみましょう。

早くから認識をすり合わせておくことで、先生も対応を提案しやすくなります。

もし、生徒様が特に困っているようであれば、三者面談を待たずに先生に連絡を取るのも一つの手です。

生徒様に一言断りを入れてから相談する方が良いですが、切り出すのが難しいようなら、先生に直接聞いてみるのも良いでしょう。

 

③個別指導塾や家庭教師の活用を提案する

3つめのポイントは、「個別指導塾や家庭教師の活用を提案する」ことです。

苦手克服という点では最も効果があるほか、保護者様から生徒様に直接学習や進路の話をすることがためらわれる場合にも有効です。

生徒様にとって、ある程度年の近い第三者が間に入ることで、生徒様もご自分のお悩みを相談しやすくなり、結果的に学習とコミュニケーションの両方が円滑になる効果が考えられます。 この場合のコツは、塾や家庭教師の特徴をしっかり確認することです。

特に個別指導塾は、受験を目指す進学タイプからじっくり苦手に取り組む補習タイプまで、さまざまな種類があります。

また、塾の環境次第では生徒様にとって質問しにくい空間になることもあります。

生徒様にとって、合わない塾に通うことはかえって負担を増やすことにつながります。

あくまで「苦手を少しずつ減らしていく」という目的を生徒様と共有し、合う場所を一緒に探していくと良いでしょう。

声かけとしては、生徒様の性格次第ではありますが、率直に補習塾に興味があるか聞いてみるのも良いでしょう。

切り出しにくいようであれば、それとなくパンフレットを置いておくなどの形で間接的に興味を持たせる方法もあります。

 

まとめ|中高一貫校では、とにかく「苦手」を早く解消する工夫を

この記事では、中高一貫校の授業・勉強についていきにくくなる理由と、その対策を紹介しました。

中高一貫校では、「苦手」と早く向き合うことが重要です。

そのためには、予習・復習の習慣づくりと、勉強に詰まったときはすぐに解消できる環境づくりが大切です。

保護者様の方から習慣づくり・環境づくりをサポートすることで、生徒様の苦手や不安が解消されやすくなるでしょう。

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