1. 塾に通っているのに成績が上がらない生徒様の特徴
塾に行っているのに成績が上がらない原因は大きく3通りに大別できます。
生徒様がどの問題に直面しているか把握するための参考になれば幸いです。
①勉強する習慣が身についていない
塾に行く大きなメリットの一つに、毎週継続的に勉強しなければない環境に身を置けるというものがあります。
ほとんどの塾で毎週宿題を出し、その確認テストを行い、低ければその都度先生から指導を受けると思います。
また、何か月かに一回は大きな模試を受ける機会があり、分母が大きい集団の中で自分は現時点で何位だという現実を嫌でも突き付けられます。
そういうプレッシャーを与えられる環境に居続けることで、今まで試験直前にちょこっとしか机の前に座らなかった状態から、
毎週根気よく継続的に勉強する習慣を自主的に身に着けていき、それが成績向上につながっていくのです。
しかし塾が出す宿題が少なく、テストもあまり行われず、低い成績でも熱心な指導をしてくれないと、
生徒様の方もなめてかかってテスト直前に付焼き刃的な勉強をしただけで満足してしまい、塾に行っているのに成績向上に結び付かないという結果になります。
英語や数学などの知識を一歩ずつ積み上げていく教科は特に、継続的な学習習慣が鍵になります。
中学時代の基礎が盤石でないと、学年が進んで発展的内容を学んでも定着が悪く、今は授業についていけていても落ちこぼれてしまう恐れがあります。
後で苦労しないためにも中学時代から毎日とは言わないですが、毎週何時間か机の前で集中して学習に励む訓練を塾を使ってしてほしいと思います。
②塾の内容がハードorイージーすぎる
塾で成長するメカニズムは、自分の現在の理解力より少し難しい問題に挑戦し、自分の現在のキャパシティより少し多い宿題を課されて、それにくらいついて努力しこなしていくことで、次のステージに行くというステップを繰り返すことです。
当然、自分の理解力をはるかに超える問題を扱っていたり、自分の努力では逆立ちしてもこなせない量の宿題を課されたりすると、やる気を喪失し投げやりになってしまい、塾に行く効果は急減します。
またその反対に内容があまりにも簡単だったり、宿題も少ししか出ない場合も、生徒様は学校の延長線上としてか塾をとらえず、本気で塾にコミットしようとせず時間と学費が空費されます。
こういった問題を防ぐには、保護者様が絶えず生徒様ご自身や塾の先生とコミュニケーションをとり現在の学習状況や塾のレベルについて把握しておくことが重要です。
もし忙しいなどの理由でそれが不可能であれば、集団塾のほかに個別指導や家庭教師の先生などに頼み、学習管理を細かく任せるといった手もあります。
③塾に行って努力する明確な目標がない
人は目標がなければ頑張れません。中学生なら特にその傾向が強いです。
保護者様からただ強制的に塾に入れさせられたというだけでは、反抗期もあり勉強しない結果になってしまうことが多いです。
明確なゴールを設置しその達成の手段のために塾に行くことが必要だということを生徒様に自覚させることができれば、自主的に学習にも身が入ると思います。
一番良い目標は志望校を決めることです。まだ志望校を決めてらっしゃらない方はすぐにでも行きたい高校、大学を選んでください。
休日などを利用して気になった学校の文化祭などを訪問してみることもおススメです。
そういった場所で先輩と交流し、数年後には私もこうなっていたいという明確な姿を描くことができれば、
そのために何を今すべきなのかを逆算し、塾で切磋琢磨して努力することにも生徒様ご自身で意味づけを行うことができ、自主的に勉強していく姿勢を確立していくことができます。
志望校を決めるのはまだ早いかなと思っていても、後から変更しても全然かまわないので、取り合えず一つはっきりした目標を掲げることをしてみて下さい。
2. 塾を使って成績を上げるための具体的な方法
塾を使うことのメリットは具体的に何なのでしょうか?
この章では塾の効果的な利用方法とそれを支える勉強の仕方について解説していきます。
①塾で予習、学校で復習
塾は進度が速いです。
この速さを利用し塾で予習したことをその後学校でもう一回習うことで、知識の定着度を向上させることができます。
またその影響で学校のテストも高得点を取り、友達の中でも一目置かれるようになれば、自分に自信をつけることができ、さらに勉強にも身が入るという好循環のサイクルに入ることができます。
しかしそれを実現するためには、塾で進んだ内容もある程度理解して学校で扱う時に周りよりアドバンテージを得るためにも、塾で課された宿題に食らいついていく必要があります。
分からない箇所が出てきても、逃げるのではなく解答を見ながらで構わないので何度も解法に触れて頭に叩き込んで、次の問題に進むことが重要です。
②毎週のテストで実力を鍛える
塾は毎週テストを行ってくれます。
いくら自学自習を一生懸命しても、時間を測って緊張感のある中で、自分の努力してきたことをどれくらい披露できるかを練習する機会に恵まれなければ、その勉強は形あるものにはなりません。
自分の勉強方法が正しいかを毎週確認する場として塾は最適です。
またモチベーション維持のためにも、毎週テストがあることは有効です。
学校の考査では2か月程度のブランクがあり、点数が悪く悔しい思いをしたので次は頑張りたいと思っても、2か月後にはその情熱は冷めてしまっています。
しかし毎週あるなら挽回の機会にも恵まれ、努力が報われる気にもさせてくれます。
そして塾では受験勉強に必要なテクニックも体得できます。
どういった問題で中学生は間違えやすいのかや、受験特有のいやらしい問題なども毎週テストを受けることで確認することができます。
授業を聞くだけでなく、実際に問題を焦りながら解いて間違えることに意味があります。
ここがよく問われやすいと授業で聞いても、実際に身をもって体験しなければ頭に入りません。
普段から受験を意識した勉強を行える点でも塾に行く価値はあります。
3. 塾に合う生徒様、塾に合わない生徒様、塾以外の選択肢について
自分の子は塾に合っているのだろうか…。
そうお悩みの保護者様も多いと思います。
塾に合う、合わないは結構はっきり分かれるのでこの章を判断材料にしていただければと思います。
①他人に言われると勉強するタイプか
塾に一番向いている子は、家で親に言われてもダラダラしているが、親以外の人に厳しく言われるとやるタイプの子です。
私がまさしくこのタイプでした。
私は親が共働きで、家には誰も監視してくれる人がいなく、かつ自分に甘いタイプだったので、
一人で勉強できるわけがないと自覚していて、親に塾に行かせてほしいと自分で志願しました。
また塾では毎週テストがあり隣の人に採点される仕組みだったので、恥をかかないように一生懸命宿題をしていました。
スパルタな環境下で努力している同年代の子を見ることが、自分を奮い立たせることに繋がる、という生徒様には塾が合うと考えられます。
②マイペースタイプは個別指導や家庭教師がおススメ
マイペースで自分の世界を持っているタイプの生徒様は、集団塾に向いていない可能性があります。
塾から出される大量の宿題や、毎週のテストというプレッシャーに押し潰されてしまう可能性があります。
その場合は個々に寄り添った指導をしてくれる個別指導や家庭教師に頼ってみるといいかもしれません。
生徒様のペースを尊重しながらも、徐々に修正を行ってくれるような先生と巡り合うことができれば、生徒様の成績は飛躍的に伸びる可能性があります。
4. 塾は辞めたほうがいい?塾を続ける基準は?
合わない子は塾をすぐやめた方がいいのでしょうか?それとも辛抱強く続けさせた方がいいのでしょうか?
この章ではそういった疑問にお応えします。
①塾は続けた方がいい?
生徒様が塾の環境に適用できていないとき、辛抱強く行かせ続けるべきか、それともスパッと辞めさせるべきか苦慮する方も多いと思います。
判断材料は、普段から自主的に勉強するようになったかです。
塾がしんどいと言いながらも、毎週机の前に自ら座り宿題と格闘する習慣がついていれば、今が耐え時で、しばらくすれば成績も向上してきます。
その場合は「しんどいなら辞めてもいいよ」と言うのではなく、「頑張ろう」と励ましてあげて下さい。
その反対に塾を始めたが勉強時間が今までと変わらない場合は、塾が難しすぎてあきらめているケースか、簡単すぎて負担になっていないケースのどちらかが考えられ、
塾が生徒様に合っていない可能性が高く、他の選択肢を検討された方が良いです。
塾はただ行くだけでは効果がなく、毎週の授業のための自主的な学習が大切です。
家でどれくらい集中して宿題に取り組んだかで、塾に行く効用を享受できるか、出来ないかが決まってしまいます。
お金と時間を空費しないためにも、生徒様の現在の学習状況と努力量に適したレベルの塾を選択する必要があります。
②辞めるタイミングは?
辞めるタイミングですが、この子は塾に合っていないなと思ってからも2か月程度は様子を見るのがベストです。
すぐに塾をころころ変えるのは、生徒様を振り回し新しい環境に適応する負担を何回も強制させてしまうのでおススメできません。
基本一度入塾すれば、最低でも半年は腰を据えて取り組んでほしいと思います。
もしこの子は合ってないだろうな…と思っても2か月程度は努力し続けるよう、生徒様を促して様子を見てください。
その2か月の間に、だんだん塾の環境にも慣れ自主的に勉強する習慣が身につく可能性もあります。
またそもそも塾に通ったとしても、成績が上がるまでは半年程度の時間差があるので、その間は辛抱強く見てあげてほしいと思います。
しかし、待ってみても効果がない、学校の成績も塾に行く前と全く変わらないという状況が続くという場合にはスパッと辞めてください。
そしてすぐに他の集団塾か、もしくは個別や家庭教師などの体験授業を入れてください。
一回塾をやめて、もう一度塾に入りなおすまでに期間があいてしまうと、その間に塾の授業の内容はどんどん進んでしまい、進度についていけなくなってしまう可能性があります。
かつ生徒様のモチベーション的にも、塾をやめてしばらくはだらっとしてしまうので、できるだけ間を空けないように次の塾に移行することが重要になってきます。
5. 塾を続けるかどうかについて、子どもとどう話し合えばよいか
塾に関して生徒様とどのようなコミュニケーションをとって判断していけばいいのでしょうか。
最後の章では、塾を続けるか迷う際に子供とどう接すればいいのかについて解説します。
①自主的に勉強できるかを聞く
繰り返しますが、塾に行く最大のメリットが普段から勉強習慣を構築できるという点です。
自主的に学習するくせが身についていれば、余程高いレベルを目指さない限りは中学時代から塾に注力する必要はありません。
ですが大抵の生徒様は、保護者様が言うだけでは勉強ができないので塾に行くことを余儀なくされます。
塾をやめるにしても、その分自分で勉強していく自信はあるのかを生徒様には聞いてください。
その自信を窺えなかった場合は、取り合えず塾を続ける選択をし、塾の何が不満かを聞き出しレベルが合ってないのであれば転塾を検討してください。
集団塾が合っていないと感じる場合は、個別指導や家庭教師に切り替えてみる、もしくはそれを集団塾と併用してみるなどの対応をしてあげてください。
②スパルタでも甘やかさず応援する
塾では、自分の現在の能力より少し上のレベルに触れることで、次のステップに行き自分を成長させられます。
ですので最初のうちは適応するのに大変で生徒様にとっても苦しい時期だと思います。
そこで保護者様が優しく接しすぎ、塾を辞めさせたり、もっと簡単なコースに移らせてしまうと、生徒様のせっかくの成長の芽を摘んでしまい、後々に負担がかかってしまいます。
かわいい子には旅をさせよと言うように、少々塾がスパルタで生徒様が弱音を吐かれていても、ついつい優しく接してしまうのをぐっとこらえて、頑張りなさいと厳しく応援してあげる方が、
生徒様にも逃げ道がないことを自覚させ、まさしく背水の陣で塾の勉強に腰を入れて臨む可能性が高いです。
最後に
塾は正しく使えば爆発的な効果をもたらしますが、間違えた使い方をすると勉強嫌いを増幅させてしまう両刃の剣です。
生徒様がのちの人生に悔いの残らない中学時代を過ごす為にも、保護者様にはぜひ多くの選択肢を与えていただければと思います。