1.成蹊中学校とは?
1906年設立の成蹊中学校。環境の良さで有名な吉祥寺に、小学校〜大学までが同じ敷地に位置しています。このような「ワンキャンパス」のメリットが随所にあり、例えば中学三年生が大学のゼミを体験出来たり、大学教員による模擬授業を体験できる機会もあります。生徒様の将来像に大きく貢献する経験が成蹊中学校にはあるのです。
内部進学率は約3割で、多くの生徒様が他の大学へと進学します。東京大学や医学部などの難関大学への実績も豊富です。
2.成蹊中学校の入試傾向
第一回・第二回の試験科目は、算数・国語・理科・社会の四科目です。
試験時間は各々50分・50分・30分・30分、配点は100点・100点・50点・50点となっています。
入試問題としては、算数で差がつきやすい傾向にあります。
算数は、全体としては基本~標準的な問題が中心で、頻出単元は図形・数の問題・速さ・割合です。
図形・数の問題では、思考力を試す問題が出題されやすいですから、しっかりと考える癖付けが必要です。
①算数
例年、大問6題の出題で、大問1番は計算問題、大問2番は小問集合、大問3番以降が単元別の問題となっています。図形・数の問題・速さ・割合が頻出です。全体的に基本〜標準的な問題で、この傾向は回数により変化ありません。
図形は、平面図形・立体図形どちらも出題されており、平面図形は、相似・面積・図形の移動が、立体図形は、回転体・体積・切断が頻出です。
数の問題は規則性・場合の数・n進法・思考力問題が頻出です。全体として、まずは実験してみる、即ち、具体的に書き出して理解をしていく事が重要です。
速さは、点の移動・水量・旅人算がよく出題されています。2024年度第一回でも、大問6番でグラフを伴う点の移動に関する問題が出題されました。頻出論点ですから、過去問などを使用してしっかりと対策をしていた生徒様とそうでない生徒様では差が開いた問題だったと思われます。
割合は、食塩水の問題が最もよく出題されています。図を書いて、状況を整理しながら解くと良いでしょう。
②国語
例年、大問3題の出題で、大問1番が物語文、大問2番が説明文、大問3番が漢字(5題)となっています。この傾向は回数により変化ありません。
物語文・説明文共に、接続語・語彙・抜き出し・正誤選択・記述問題といった総合的な問題です。特徴的な点としては、記述問題がかなり多い点です。字数についてもまちまちで、多いもので80字程度、また字数指定の無い問題もあります。2024年度第一回も傾向変わらず、多くの記述問題がありましたから、記述問題が苦手な生徒様ですと、苦しむ事になるでしょう。成蹊中学校の記述問題は、棒線部付近で解決する問題も多いですから、ポイントを外さずに、意味のわかる文章を書く練習をして下さい。本文全体の内容を把握して解く記述問題も出題されていますので、日頃から要約練習を行うと良いでしょう。
③理科
例年、大問4題の出題で、物理・化学・生物・地学が満遍なく出題されています。この傾向は回数により変化ありません。
物理は、てこ・ばねなどの計算問題が出題される事もありますが、どちらかと言うと、光・電気といった理解系の問題が多く出題されております。2024年度第一回でも、同様の傾向で、電気が出題されました(2024年度第二回も、同様に電気でした)。電気は苦手としている生徒様が多いですから、差がつきます。現象理解をしっかりと行う必要があるでしょう。
化学は実験問題として出題される事が多いのですが、物理とは逆に計算問題が出題される事が多い傾向にあります。水溶液、気体の性質に関する計算問題は、しっかり対策する必要があります。
生物は、実験・考察問題が多く、知識と理解の双方が必要です。また、文章や実験結果から分かることを答えさせる問題も出題されています。情報をよく整理する必要があります。
地学は、観察問題が出題され、やはり知識と理解が双方出題されています。他校と比べ、天気・気温についてよく出題されていますので、注意して下さい。
④社会
例年、大問2題の出題です。歴史と公民のウエイトが大きめで、地理は少なめの出題です。この傾向は回数により変化ありません。
特徴は何と言っても、記述問題です。半分程度は記述問題となっており、対策は不可避です。但し、記述問題のほとんどが、本文や与えられた資料を参考にして記述する問題ですから、如何に要点を漏らさずに、ポイントを適切に捉えて書く事が出来るかが問われています。2024年度第一回でも、今までの傾向通り、記述問題が多数出題され、どの問題も本文・資料を参考にして答える問題でした。過去問でよく演習をしていた生徒様と、そうではない生徒様で差が開いたと思われます。勿論、背景となる事柄を理解しておいた方が解きやすいですから、日頃からよく理解をして学習するようにして下さい。
知識問題も当然ながら出題されておりますが、基本的な事項を暗記しておけば良いでしょう。地理では世界も含めて地図帳による学習を必ず行なって下さい。2024年度ではヨーロッパの国々の場所について出題がありました。歴史は何の時代にどう言った出来事が行われたか、公民は日本国憲法を中心に学習して下さい。時事問題も問われています。ここ1, 2年の内容は確認するようにして下さい。
⑤入試傾向が似ている学校は?
全体的な傾向としては、頴明館中学校や国学院大学久我山中学校に似ていると思われます。算数・国語は頴明館中学校、理科・社会は国学院大学久我山中学校が参考になるでしょう。
3.成蹊中学校を受験する際の併願パターンは?
①1月受験校
埼玉栄中学校・大宮開成中学校・西武学園文理中学校
1月は、練習として、埼玉栄中学校・大宮開成中学校・西武学園文理中学校が挙げられます。
しっかりと合格を手にすることで、精神的に落ち着けると思われます。
②2月1日
午前:成蹊中学校(1次)
午後:ドルトン東京学園中等部(特待・1次)・安田学園中学校(2次)・東洋大学京北中学校(2次)
午前は、成蹊中学校(1次)で決まりです。
午後は、ドルトン東京学園中等部(特待・1次)や安田学園中学校(2次)、もしくは抑え校として、東洋大学京北中学校(2次)を受験するのが宜しいかと思います。
③2月2日
午前:帝京大学中学校(2次)・安田学園中学校(3次)
午後:ドルトン東京学園中等部(理数特待・2次)・安田学園中学校(4次)
午前は、帝京大学中学校(2次)が良いでしょう。もしくは、抑え校として、安田学園中学校(3次)も良いと思います。
午後は、ドルトン東京学園中等部(理数特待・2次)や安田学園中学校(4次)が良いでしょう。
但し、1日に午前・午後受験されると思いますから、生徒様の疲労を考慮して、
午前の受験を回避しても良いかと思います。
④2月3日
午前:安田学園中学校(5次)・法政大学中学校(2次)
午後:帝京大学中学校(3次)・広尾学園小石川中学校(3次)
3日午前は、安田学園中学校(5次)が良いでしょう。成蹊中学校に合格されていれば、法政大学中学校(2次)も良いでしょう。
午後は、帝京大学中学校(3次)、もしくは広尾学園小石川中学校(3次)にチャレンジしてみましょう。
⑤2月4日
成蹊中学校(2次)・三田国際学園中学校(ISC・4次)
4日は成蹊中学校(2次)で決まりです。既に合格されていれば、午後の三田国際学園中学校(ISC・4次)にチャレンジしてみましょう。
4.成蹊中学校の受験対策方法
成蹊中学校の入試問題は、算数で差がつきやすいです。
算数全体としては、基本~標準的な問題が多いですが、図形・数の問題を中心に思考力が必要な問題が出題されています。
問題文をよく読み、状況を良く理解してから解く問題となりますので、諦めずに粘り強く取り組みましょう。
①時期別・教科別受験対策
(1)小学4年生
算数は、塾のカリキュラムに沿って行っていきましょう。
塾に通われてない生徒様は「予習シリーズ」に沿って進めていくと良いでしょう。
成蹊中学校は、小問を含めますと、満遍なく出題されますので、苦手単元を作らない事が大切です。
成蹊中学校では、計算力が必要です。入試問題の大問1番で、必ず計算問題は出題されますし、その他の問題でも、計算力が必要な問題が出題されます。ですので、計算力の強化を今のうちに行いましょう。毎日計算練習を行い、早く、正確に解く練習を行って下さい。
国語も、カリキュラムをもとに行いますが、授業で扱った文章の要約をすると良いでしょう。50字程度で書く練習をして下さい。日記を書いて、保護者様で添削を行うのも良いでしょう。また、毎日の読書を心掛けて下さい。成蹊中学校の文章題は、しっかりとした読解力が必要です。
語彙・漢字についても、しっかりと定着させていきましょう。
理科は、生物・地学を中心とした学習が始まります。成蹊中学校の入試問題に対応するには、暗記だけでなく、身の回りの現象理解が大切です。疑問に思うことは、図鑑・理科事典を用いて、深く調べていきましょう。これは生徒様だけに任せるのは大変かもしれません。是非、保護者様も生徒様と一緒に考察して下さい。科学館などに行ったり、実験を行うのも非常に大切です。
社会は、地理分野が本格的に始まりますので、地図帳片手に場所を調べながら学習しましょう。世界の国々についても場所や地形を確認しましょう。
全般的な知識の暗記が必要ですが、統計や資料を確認しながら行いましょう。地図帳の後ろにある資料集をこの時期から見ておくと良いでしょう。また、日頃からニュース・新聞を見て、今話題の内容について理解を深めていくと良いでしょう。地理の出題は少なめですが、決して疎かにして良いわけではありませんので、ご注意下さい。
(2)小学5年生
算数は、引き続き、カリキュラム通りに行って頂きたいですが、小学四年生の内容、及び小学五年生で習う内容も適宜復習するようにして下さい。
少し時間が経ってしまうと、出来なくなってしまう事も多いです。
全体的に基本〜標準的な問題をしっかり解けるようにしていきましょう。
図形・数の問題は少し難しい問題まで出来るようにしておきましょう。
国語は、物語文・説明文共に、生徒様自身の意見ではなく、筆者の意見を読み取れるよう、客観的に読む訓練です。
また、前学年同様、要旨を50~80字程度で書く練習や日記・読書について、引き続き行って下さい。
理科は、物理・化学の計算問題が始まります。成蹊中学校では、物理の計算問題はそれ程出題されていませんが、化学は良く出題されています。全分野的に基本~標準的な計算問題を解ける様にしつつ、化学については少し難しめの問題まで対処出来ると良いでしょう。
引き続き、単なる暗記ではなく、何故身近な現象が起きるのか、考えてみましょう。
図鑑・理科事典で深く調べていくと良いでしょう。科学に関するドキュメンタリー番組を見るのも良い事です。
社会は、歴史が始まります。全体的な流れを理解しながら、確実に暗記を行って下さい。
主な出来事が何時代なのか、判断できるまで反復して下さい。
歴史は良く出題されていますので、出来事の背景となる理解を意識して学習して下さい。
また、ニュース・新聞を通して時事問題の理解を深めましょう。
(3)小学6年生(4月〜6月)
算数は、前学年までの復習をしっかりしながら、全体的なレベルを上げていく時期です。
特に、図形・数の問題・速さ・割合に不安がある場合は、この時期に克服したい所です。
全体的な復習として、「プラスワン」(東京出版)に取り掛かると良いでしょう。
過去問にも一度取り掛かってみましょう。
国語は、様々なジャンルの文章を読んで、問題を解いていく時期です。
この時期でも、要旨を纏める練習、日記・読書の習慣は継続して下さい。
算数同様、過去問を解き始めると良いでしょう。
理科は、全分野の暗記や理解を総復習しつつ、より高度な理解をしていきましょう。問題の答えが合っていたで満足せずに、例えば選択肢の×のものは何故違うのか、など様々な場合を思考しながら、納得いくまで調べてみましょう。特に物理分野での電気・光が頻出単元ですから、この分野の理解をしっかりとしていきましょう。
社会は、公民が始まります。基本~標準的な内容を理解・暗記して下さい。日本国憲法や選挙、国会といった内容や国際関係については、時事問題と絡めて出題されることも多く、しっかりとした理解を行いましょう。
また、時間を見つけて、地理・歴史の復習も取り入れて行くと、今後楽になります。
ニュース・新聞で見聞きした内容を深める作業を行いましょう。
(4)小学6年生(7月〜8月)
算数は、過去問を3〜5回分解いていきましょう。また、苦手単元があれば、夏休み中に克服していきましょう。
「プラスワン」を1周させ、解き直しもしていきましょう。
秋以降は、過去問など演習に時間を取られますので、まとまった時間が取れる最後のチャンスです。
国語も、過去問を3回分は解いて、形式に慣れましょう。記述問題はポイントを箇条書きしてから解答を書いていくようにしましょう。主語をきちんと書くことを意識すると文章がまとまりやすくなります。語彙・漢字については、この夏休みで固めていきましょう。
理科も、過去問を3回分解きましょう。その場で考えながら解く実験・考察問題が多いですから、しっかり情報整理をして解く練習をして下さい。
また、理解していない単元があれば、この夏休みに徹底して行いましょう。引き続き、物理の電気・光の理解はしっかりと行って下さい。
社会も、過去問を3回分行いましょう。資料をしっかりと読み解く練習、論理的に文章を書く練習を行って下さい。
また、ここ1, 2年ほどの時事問題を学びつつ、地図帳・統計・資料集・条文など確認して知識の総復習をしましょう。
(5)小学6年生(9月~11月)
算数は、過去問中心になりますが、特に解き直しに力を入れて下さい。
「プラスワン」の解き直しをしつつ、「ステップアップ」(東京出版)も解くと良いでしょう。特に、図形・数の問題・速さ・割合を中心に解くことをおすすめします。図形・数の問題については、思考力が問われる問題も多々あります。すぐに答えを見ずに、よく考えて解く癖付けをして下さい。
国語も、過去問を中心に進めますが、漢字・語彙の強化も忘れずに行なって下さい。
これまでの解き直しも行いましょう。
この時期でも、読書・日記・要約は継続して下さい。
理科も、やはり過去問を中心に行っていきます。
過去問で出てきた内容については、暗記だけでなく、理解が出来ているか、保護者様で確認して頂くと良いと思います。
解き直しも忘れずに行って下さい。計算問題については、解ける様になるまで繰り返し解いて下さい。特に化学は似た論点の問題が出題されていますので、十分に対策を行いましょう。
社会も、過去問が中心になりますが、時事問題やテーマ史について考察・理解していきましょう。
また、「日本のすがた」(最新版)を利用した統計の勉強や、大手塾から出版されている「重大ニュース」も見ておきましょう。
(6)小学6年生(12月~1月)
算数は、過去問の解き直し、図形・数の問題・速さ・割合を含めた全般的な定着を行いましょう。
この時期でも、過去問演習は効果的ですから、遡って行って下さい。
基本〜標準的な問題で取りこぼしが無いように、「プラスワン」「ステップアップ」を復習しましょう。
国語は、時間配分・設問形式を忘れないために、1週間~2週間に1度は過去問に触れましょう。
漢字・語彙の最終チェックも忘れずに行い、日々の読書・日記・要約も継続してください。
理科は、今まで習ってきた内容や、過去問の内容で、理解しきれていない所は無いか、確認して下さい。
計算問題も、標準的な問題や有名問題での取りこぼしが無いように解き直しをしておきましょう。
実験・観察問題が良く出題されていますので、よく復習しておきましょう。
社会は、全般的な復習をしつつ、地図帳・統計・資料集・条文などを使用して、疎かになりやすい所を復習しましょう。
出来るだけ時事問題の理解を深めましょう。テーマごと(例えば、農業の変遷、荘園の移り変わり、選挙制度など)にノートに纏めておくと良いでしょう。
②成蹊中学校の過去問対策方法
(1)過去問の効果的な使い方
算数・理科の計算問題は比較的似た傾向の問題が出題されますので、なるべく遡って行い、解き直しもしっかり行って下さい。
国語・社会については、形式に慣れれば良いと思われますが、それぞれ記述問題が多く、苦労する点も多いかと思います。
記述問題が得意な生徒様は少なめで良いですが、そうではない生徒様は10回分以上解くと良いでしょう。
(2)いつから解き始めればよいか
算数と国語については、夏休み前から解き始めると良いでしょう。
この2科目は配点が高い科目で、特に算数は差がつきます。早めに解き始めた方が良いでしょう。
一方、理科と社会は夏休みに入ってから始めれば良いと考えます。
あまり早く始めても、試験範囲の学習が終わっていない場合もありますので、焦らず夏休みに集中して行っていきましょう。
(3)何年分を何周解けばよいか
算数は、図形・数の問題・速さ・割合といった、よく出る単元がありますし、素早く正確に解く練習も必要です。
従って、最低10回分、出来れば20回分解いておきたい所です。
まずは時間を測って解き、その後、間違えた問題を中心に3~4周は解き直しをしましょう。
国語は、それほど特殊な出題形式ではありませんが、記述問題が多いため苦労される生徒様も多くいらっしゃると思います。
従いまして、記述が得意な生徒様は5~10回分程度でも良いでしょう。一方、苦手な生徒様は10回分以上解いて慣れる必要があります。2周解き直しが出来れば良いと考えます。
理科は、過去問を解くことで、理解しきれていない箇所を発見し、周辺事項を理解し直すようにしましょう。計算問題については、練習が必要です。特に化学の計算問題は良く似た問題が出題されています。そのため、最低10回分、出来れば20回分解くと良いかと思います。
解き直しについては、計算問題の解き直しを中心に3~4周行いましょう。
社会は、国語と同様に、資料の読み込みや記述が得意な生徒様は5~10回分で良いでしょう。一方、そうではない生徒様は10回分以上解いた方が良いでしょう。
解き直しは2周程度で良いと思われますが、過去問で間違えた問題から、弱い所を見つけ出し、その強化に時間を掛ける様にして下さい。
③保護者様にできる中学受験のサポート
(1)成績が下降してきたら…
基本〜標準的な問題が出来なくなっている可能性が高いです。
塾などで難しい問題ばかり行なっていると、基本的な所が疎かになり、土台が崩れていきます。
すると、成績が下降して行きます。ですので、保護者様には、是非基本的な問題、例えば小学四年生・五年生の単元に立ち戻って、再度復習をされる事をおすすめします。
生徒様にも「少し前の単元に戻ってやってみようか。」とお声掛けし、「ゆっくり基本からやり直してみよう。」と生徒様を責めずに、ご対応して下さい。
また、試験の結果に一喜一憂せず、長い目で生徒様を見てあげて下さい。
尚、復習というのは、間違えた問題を出来るまで解き直しを行うことを言います。出来るまで行うことがポイントです。また、一度解けたとしても、また暫く経ってから解き直すことも必要ですので、保護者様でしっかりと管理して頂くと良いでしょう。
(2)計算力対策
成蹊中学校は、計算力が鍵を握ります。計算問題は必ず出題されていますし、数の問題も頻出です。
毎日10問程度、四則演算の計算問題を解くと良いでしょう。
計算間違いが多い生徒様の場合、まずはゆっくりと正確に行う練習をしましょう。
正確さが身についてから、スピードの順番でお願いします。
(3)理科の対策
成蹊中学校の理科は、これまでご説明している通り、理解を問う問題が出題されております。
保護者様としましては、身近な事柄について、生徒様と会話をし、一緒に調べて理解を促すようにして頂けると宜しいかと思います。
例えば、
「洗濯物を干すと乾くのは何故だろうね?」
「シャボン玉の仕組みを一緒に考えてみようか。」
「虫眼鏡はどういう仕組みになっているんだろうね。」
「鏡で全身を映すにはどうしたら良いだろう。」
など、身近にあるものをしっかりと調べることは、理科の対策にとても重要です。特に物理の理解には力を入れて下さい。
是非、生徒様とご一緒に取り組んでみて下さい。
(4)時事問題対策
時事問題こそ、保護者様の出番です。今、ニュースや新聞で見聞きする内容は、保護者様にとっては常識的な事でも、生徒様には実感がわかない・わからないことも多いと思われます。
ニュースや新聞で出てきた内容を生徒様と会話するようにして下さい。
例えば、
「今円安が進んでいるってニュースで言っていたけど、どういうことかわかる?」
「男女の格差社会ってどういう事なんだろうね?」
と言った質問から、生徒様と一緒に会話をし、一緒に調べることは重要です。
是非、取り組んで頂ければと思います。
(5)ケアレスミス対策
計算間違い・見間違い・勘違いなど全てケアレスミスと言われます。
しかし、そのミスは放っておいて直るのでしょうか。また、優秀な生徒様は何故ケアレスミスが少ないのでしょうか。
まず、計算間違いからお話しましょう。
計算間違いを無くすには、まず(2)でお話したように、ゆっくり、正確に計算を行うことから始めます。
そして、頭で計算(暗算)せずに、筆算をしっかりしましょう。計算は大きく行いましょう。また、計算の都度、確認をすると良いと思います。
次に、見間違い・勘違いについてです。
文章の数字や人物には丸をつけるなど、目立つようにしましょう。また、何を答えるべきなのか、設問で聞かれていることにも印をつけます。
答えを出したら、もう一度問題文を確認し、生徒様自身の解答も、もう一度確認です。
このように、徹底することで、今までのミスが格段に減ると思われます。保護者様も、是非、生徒様の横でチェックして頂けると良いかと思います。
まとめ
都内でも人気のエリア、吉祥寺にある成蹊中学校。大学と同じキャンパスにある事から、大学授業やゼミを受講することが出来るなど、貴重な経験を得る事が出来ます。
入試問題は、算数で差がつきやすい傾向にあります。図形・数の問題で思考力が必要な問題が出題されることが多いため、諦めずにじっくりと解く経験が大切です。時間を掛けて取り組みましょう。国語や社会では、読解力・記述力が問われます。日頃から読書・日記・要約を行うことで、鍛えることが出来ますので、コツコツと実践して頂くと宜しいかと思います。
【参考文献】
成蹊中学校
https://www.seikei.ac.jp/jsh/
成蹊中学校2025年度版10年間過去問声の教育社
頴明館中学校2025年度版10年間過去問声の教育社
国学院大学久我山中学校2025年度版10年間過去問声の教育社
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