1. 合格するのは難しい? SAPIXの入室テストとは
ここからはSAPIXの入室テストの基本的な情報を確認します。
※具体的な日程や試験時間については、SAPIXの公式Webサイトでチェックしてください。
①入室テストに使われるのは実際のテスト
SAPIXの入室テストとして使われるのは、実際にSAPIXに通っている生徒様たちが受けているテストです。
受ける時期によって、以下のいずれかが使用されます。
入室テストにどのテストが使用されるかは、SAPIXの公式Webサイトのカレンダーを見るとわかるようになっています。
とはいえ「マンスリーなら入りやすい」「組分けだと難しい」のような差は特にありません。
入室テストがどのテストにあたるか、そこまで意識する必要はありません。
(1)マンスリーテスト(マンスリー確認テスト・マンスリー実力テスト)
毎月の学習単元内容の理解度を測るためのテストです。
ただし範囲はSAPIX全体で統一されており、入塾を検討している校舎の直近の学習内容がそのまま入室テストに出るとは限りません。
出題範囲に合わせた対策をするのは困難です。
▼SAPIXのマンスリーテスト対策の詳細については、以下ページも併せてご覧ください。
(2)組分けテスト
年に3回(1月・3月・7月)実施される大規模なテストです。
出題範囲が「そこまでの学習内容」と幅広く、短期間での対策は難しいと言えます。
基本的な内容から応用問題まで幅広く出題されます。
▼SAPIXの組分けテスト対策の詳細については、以下ページも併せてご覧ください。
(3)サピックスオープン
普段SAPIXに通っていない中学受験生も多数受験する公開模試です。
「実力診断サピックスオープン」「志望校診断サピックスオープン」「合格力判定サピックスオープン」など、学年や時期に応じて形式はさまざまです。
②入室テストの受験科目・配点は?
SAPIXの入室テストの受験科目や配点は、学年や受験時期によって異なります。
・1・2年生:算数・国語(各25分・各100点満点)
・3年生:算数・国語(各30分・各100点満点)
・4年生:算数・国語(各30分~40分・各150点満点)(+理科・社会(各30分・各100点満点)※)
・5・6年生:算数・国語(各50分・各150点満点)+理科・社会(各30分・各100点満点)
※4年生は、新年度スタートの時期であれば算数と国語のみ受験します。年度途中での入室を希望する場合には理社も合わせた4教科のテストを受けることになります。
③入室テストの申し込み方法
SAPIXの入室テストを受ける場合の手順は以下の通りです。
(1)各校舎でおこなわれている入室説明会に参加
※募集停止になっている学年の説明会は開催されないため、公式Webサイトでの確認が必要です。
(2)「マイページ」に登録後、入室テストの申し込み
入室テストの申し込み手続きはマイページを通しておこないます。
入室テストの受験には受験料が3,300円かかります。
2. 入室テストに合格したらその後は?
①結果が郵送で送られてくる
入室テストを受けた後、10日以内に結果が郵便で送られてきます。
郵送での結果が届く前にマイページで成績速報を見ることも可能です。
合格した場合、保護者様対象の入室オリエンテーションの案内が届きます。
②入室オリエンテーションの実施
これは生徒様が実際に通う上での注意事項や、各教科の学習の進め方といった「SAPIXで勉強するためのルール」を説明されるイベントです。
オリエンテーションでは「年間学習法」という冊子が配布されます。
これは保護者様向けの冊子で、学年ごとにかなり詳細な学習サポート方法が記載されているものです。
生徒様への適切な声のかけ方なども掲載されており非常に有用な一冊なので、受け取ったら大事に保管し、定期的に読み返すことをおすすめします。
③合格通知とともにクラスが通知される
入室テストに合格した場合には、成績表に入塾した場合のクラスも記載されています。
SAPIXのクラスは、最も基礎的なクラスからA,B,C…とアルファベットが上がっていきます。
クラス数は校舎や学年によって異なりますが、東京校や自由が丘校といった大規模校舎の高学年ではRクラスくらいまで設置されている場合もあるようです。
偏差値55以上のクラスは「αクラス」という名前になります。
こちらも大規模校舎では複数クラスに分かれており、その場合は「α1」が最もハイレベルなクラス、その下に行くほど「α2」「α3」…と数字が増えていく仕組みです。
➃「最初に入ったクラス=その子の能力」ではない点に注意
SAPIXの入室テストを受けた保護者様には、気を付けていただきたい点があります。
それは、最初に入ったクラスがその子の能力を示すわけではないということです。
過剰に喜んだり落ち込んだりしないよう心掛けましょう。
特に低学年のうちは個々の成長のスピードにも差があり、入室テストを受ける前にどこまで準備したかも家庭によって大きく異なります。
そのため「最初は上のクラスに入れたのにどんどん下がっていってしまう」というお悩みや「合格したのはいいけれどこんなに下のクラスだなんて…」と落ち込む声をよく耳にします。
しかし、塾でのクラスというのは「そのタイミングでの学力」という相対的なものであり、生徒様の能力そのものを示すものではないと考えていただきたいです。
大規模校舎であればあるほど、クラスの変動は激しくなり、わずか数点の差でクラスが変わってしまう世界です。
SAPIXのシステム上クラスが気になる気持ちもわかりますが、なるべく生徒様本人の中での成長を見守り、支えてあげるようにしましょう。
3. SAPIX入室テストの出題範囲や問題の傾向はどんなもの?難易度は?
SAPIXの入室テストの大きな特徴は、具体的な出題範囲が公表されていないという点です。
該当学年の、その時期までに学習しておくべき内容が幅広く出題されます。
低学年であれば、基礎的な文章読解力や漢字の知識、正確に計算する力があれば十分に合格を狙えるでしょう。
高学年になるにつれて、あらかじめ中学受験に向けた学習をしておく必要性が高まります。
ここからは、各学年ごとの傾向について解説します。
①新1年生~新4年生の場合
難しい勉強をしているイメージを持たれやすいSAPIXですが、実は低学年のテストの難易度はそこまで高くはありません。
(1)国語の出題範囲・問題傾向
国語では、漢字の読み書きに加えて読解問題が出題されます。
文章が非常に長いため、長文に慣れておく必要はあるでしょう。
また、SAPIXは漢字の採点の厳しさでも有名です。
「とめ・はね・はらい」まで一画一画丁寧に書く習慣をつけておきましょう。
(2)算数の出題範囲・問題傾向
算数については、まず何より高い計算力を身に付けることが重要です。
正しく、それなりのスピードで計算ができるよう、しっかり練習しておきましょう。
また、文章題やパズル的な問題も出題されます。こちらもある程度事前に訓練しておいた方が安全です。
②新5年生・新6年生の場合
高学年になってからの入室テストは、既に受験に向けたカリキュラムが進んでいるため難易度が大幅に上昇します。
どの教科についてもそれなりの対策をしていることが前提となります。
他の塾から移ってくるご家庭であれば大きなギャップを感じることはありませんが、1から中学受験を検討しているご家庭の場合はかなりしっかりした準備が必要となるでしょう。
とはいえ、入室テストを受ける段階で応用問題までを完璧にマスターしている必要はありません。
中学受験用の教材で、学年や時期に合わせた学習を進められていれば合格の可能性は十分にあります。
4. SAPIX入室テストに関するよくある3つの質問
ここからは、SAPIXの入室テストにまつわる「よくある質問」にお答えします。
①SAPIX入室テストは何年生の何月に受けるのがベスト?
SAPIXの入室テストを受けるにあたって、ベストなタイミングは3年生の11月です。
これは本格的に中学受験に向けたカリキュラムが新4年生(3年生の2月)からスタートするためです。
11月からチャレンジしていれば、仮に落ちてしまっても数回リベンジすることができ、入塾できる可能性を高められます。
もう1年早めて、2年生の11月から入室テストを受けて、新3年生からの通塾もおすすめです。
SAPIXの低学年用の教材やカリキュラムはそこまで厳しい内容ではなく、むしろ「勉強を楽しむ」「頭を使う習慣を身につける」ことを目的として作られています。
通塾日数も3年生であれば週1回です。生徒様の負担を抑えながら塾という場に慣れるという効果が期待できるため、校舎が通いやすい距離であれば検討してみるのも良いでしょう。
②入室テストの結果は受ける校舎によって違う?
ときどき「人気のある大規模校舎では受かりにくいのでは?」と心配される保護者様がいらっしゃいますが、入室テストを受ける校舎と結果との間に関連性はありません。
SAPIXの入室テストにおける合格点は、全校舎共通で設定されているからです。
校舎の雰囲気に慣れるためにも、入室テストは生徒様が通う予定の校舎で申し込みましょう。
③入室テストに落ちた場合、再チャレンジは可能?
入室テストに落ちてしまっても、次のタイミングでの再チャレンジが可能です。
何回目の受験かによって結果が変わるということもありません。
実際、初めての通塾でSAPIXを選んだ生徒様が入室テストで不合格になってしまうのは珍しいことではありません。
何度も挑んでようやく合格できたという話もよく耳にします。
「入室テストで不合格だったことがある子は入塾してからも厳しいのではないか」という心配をされる保護者様もいらっしゃるかもしれませんが、これも心配無用です。
入室テストまでは、低学年であれば保護者様のサポートだけで対策するケースが多いでしょう。
一方、入塾後はSAPIXのカリキュラムに沿って、授業をしっかり受けられるのです。
SAPIXの学習内容は小学校とは大きく異なるため、SAPIXの入室テストの点数イコール生徒様の学力とは言えないということを覚えておいてください。
5. SAPIX入室テストのために対策をした方がよい理由
SAPIXの入室テストを受けるのであれば、ある程度の対策が必要です。
「塾に入れるかどうかのテストなのだから、今の実力をありのままに発揮すればいい」と考える方もいるかもしれません。
しかし、SAPIXの入室テストに関しては、小学校の学習に特につまずきを感じていない生徒様でも不合格になる場合があります。
①中学受験に向けた高度な内容が出題されるから
SAPIXは中学受験対策のための塾です。
そのため、標準的な小学校での内容と比べるとかなり高度な学習をすることになります。
そのような学習に対応できるかどうかを判断するための入室テストですから、問題も必然的に難しくなります。
特に高学年であれば、小学校の勉強がかなり得意な生徒様であっても「そもそも見たことがない」レベルの問題を目にすることになるでしょう。
そのため、入塾前にしっかりと対策をしておく必要があるのです。
②問題の量や文章の長さに慣れておく必要があるから
SAPIXの入室テストは、実際に通っている塾生も受ける各種テストです。
御三家を初めとした難関校を目指す生徒様も受けるテストですから、内容も非常にハイレベルです。
問題数も多く、読解問題の文章は非常に長くなっています。
そのため、まったく対策をしないままで入室テストを受けてしまうと、問題の物量に圧倒されて生徒様が実力を発揮できなくなってしまうおそれがあります。
特に国語の読解問題の文章の長さには定評があるため、初見の長い文章を自力で読む訓練は必須です。
他の教科も、前から順番に解くのではなく、自分が解けそうな問題からどんどん処理する練習をしておいた方が良いでしょう。
6. SAPIX入室テストのおすすめ対策法
それでは、ここからは入室テストを突破するためのおすすめの対策法について解説します。
SAPIXの入室テストは決して易しくはありません。
しかし基本をしっかりと抑え、ミスなく取り組めるよう訓練しておけば、合格する確率はかなり高くなります。
学年や教科ごとにおすすめの教材も具体的にご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
①新1年生~新4年生の場合
低学年のSAPIX入室テスト対策のコツは、とにかく基本的な内容をしっかりとやり込むことです。
(1)国語の対策方法
国語については、長い文章をしっかりと自力で読む訓練と、漢字をはっきりと正確に書く練習をしておきましょう。
特に漢字についてはSAPIX公式Webサイトでも採点基準が公表されています。
・ていねいに楷書で書く
・ハネ・トメに気を付ける
これらのことに気を付けて漢字の練習をおこないましょう。
(2)算数の対策方法
算数のコツはとにかく計算力を身に付けることです。
後半には非常に難しい応用問題も出てきますが、入室テストの時点でそこまで対応する必要はありません。
前半でしっかり得点すれば、合格点には到達します。
・ドリルで毎日計算の練習をする
・文章題への対応力(何を聞かれていて、どんな式を立てるべきか言葉で説明できるようにする)
こういった訓練をしておけば、入室テストを突破する力をつけられるでしょう。
②新5年生・新6年生の場合
高学年になると、中学受験に向けた勉強をひととおりしておく必要があります。
また、入室テストを受けるライバルも他塾からの転塾生である可能性が高くなり、油断はできません。
5年生、6年生での入塾を検討している場合には、中学受験用の教材を使って、SAPIXのカリキュラム相当の学習をしっかりと進めておきましょう。
漢字や計算、理社の基本的な用語のマスターは必須です。
さらに、どの教科についても「なぜその答えになるのか」を言語化できるレベルまで訓練しておくことが望ましいです。
SAPIXのテスト問題は非常にレベルが高く「なぜそうなるのか」を説明させるような問題も少なくないからです。
高学年からSAPIXに入塾するには、基本的な問題を外せないのはもちろん、応用問題にもある程度対応する実力が必要です。
特に配点の大きい記述問題でバツにならないよう、自分の考えを口頭や記述で説明できるように練習しておきましょう。
③国語のポイント
SAPIXの入室テストにおける国語のポイントは大きく分けると「漢字」と「読解」です。
(1)漢字の対策方法
漢字はとにかく正しく、トメ・ハネを意識した練習をしておきましょう。
毎回1~2問は小学生には難しい語句も出題されますが、基本的には一般的なレベルの問題です。
(2)読解の対策方法
読解問題は、低学年であれば物語文1題、高学年になると説明文+物語文、説明文+随筆のように2題出題されます。
読解1題ごとに必ず記述の問題があるため、練習が必要です。
説明文では「◯◯とはどういうことですか」と文章の内容を説明する問題や「◯◯なのはなぜですか」と因果関係を問う問題が出題されます。
傍線部付近のヒントを確実に見つけ、自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。
物語文では必ず心情を説明する問題が出てきます。「こういうできごとがあったから+このような気持ちになった」というパターンで書けるようにしておけば、最低限の点数は取れるはずです。
気持ちを表す言葉は文中に書かれていないことが多いため、自分で考える必要があります。
あらかじめ訓練しておきましょう。
【おすすめ教材】
・SAPI×漢(サピかん)
・予習シリーズ(本体テキスト+漢字とことば)
・ジュニア新演習国語+ジュニアトレーニング漢字(※2年生・3年生)
・中学受験新演習+漢字日記(※4年生以上)
・トップクラス問題集国語
・最レベ国語問題集
④算数のポイント
SAPIXの入室テストの算数の問題は、問題の量が非常に多いのが特徴です。
順番にすべてを処理しようとすると、多くの生徒様が時間不足に陥ります。
素早く冷静に問題を見極め、処理する練習をしておきましょう。
問題の構成としては前半に計算問題や文章題、後半に発想力を求められるようなパズル的な問題が出題されます。
(1)前半(計算問題・文章題)の対策方法
計算問題では、該当の学年までの四則計算に加え、□を用いた逆算(還元算)や単位換算の問題も登場します。
高学年になると小数や分数の複雑な問題も出題するため、あらかじめ練習しておく必要があるでしょう。
大問2ではいわゆる一行問題が多数出てきます。
単元もバラバラなので、きちんと問題を読み、どのように式を立てるのか冷静に判断しましょう。
(2)後半(応用問題)の対策方法
大問3以降は基本的に思考力を問われる応用的な問題になります。
ここから先は前から順に取り組むのではなく、できそうな問題から取り組むのがおすすめです。
(1)や(2)だけを拾うように解いていくのも良いでしょう。
【おすすめ教材】
・きらめき算数脳(低学年)
・きらめき思考力パズル(低学年)
・ベイシックシリーズ
・小学基本トレーニング計算
・予習シリーズ(本体+計算)
・ジュニア新演習算数+ジュニアトレーニング計算(※2年生・3年生)
・中学受験新演習+計算日記(※4年生以上)
・ハイクラステストシリーズ
⑤理科のポイント(4・5・6年生の場合)
新4年生の時点では入室テストは国語・算数のみですが、年度途中からの入室では理科・社会が必要になります。
SAPIXの入室テストの理科では各分野の基礎的な知識を問う問題がメインで出題されます。
該当学年の既習範囲の中から「生命」「物質」「エネルギー」「地球」の4つの分野がバランスよく出題されます。
問題数は回次によって異なりますが、大問4~6題くらいであるケースが一般的です。
暗記科目だと言われがちな理科ですが、SAPIXでは本質を重視しているため、実験や観察に関する記述問題もよく出題されます。
現象や実験結果を丸暗記するのではなく、どうしてそうなるのか、その手順を取るのは何故かといったところまで理解を深めておく必要があるでしょう。
注意が必要なのは、学校の理科とは出題範囲もレベルも大きく異なるという点です。
公式Webサイトでは「その学年の学習範囲から出題される」と述べられていますが、これはあくまで中学受験用のカリキュラムの上での話です。
そのため、それまで中学受験のための勉強をせずに受験してしまうと、非常に厳しい結果になってしまいます。
必ず中学受験対応の教材で事前の対策をおこないましょう。
【おすすめ教材】
・理科コアプラス
・「エコのとびら」シリーズ
・予習シリーズ+演習問題集
⑥社会のポイント(4・5・6年生の場合)
社会についても、理科と同様です。
SAPIXの入塾テストに合格するには、中学受験向けカリキュラムにおける該当学年の基本的な学習をしておく必要があります。
社会の分野は「生活」「地理」「歴史」「公民」に分かれています。
基本的にこの順番に沿って学習を進めていくので、SAPIXに入塾を検討している場合には公式Webサイトを確認し、生徒様の学年であればどのあたりを勉強しているのか確認してみてください。
社会の問題は、前半には一問一答形式も含めた基礎を確かめるようなものが出題され、後半では何かひとつの単元についてより深い知識や因果関係を問うような問題が登場します。
資料や写真、グラフも頻繁に登場するため、普段から読み取りに慣れておく必要があるでしょう。
理科と同じく、用語を単純に暗記しているだけでは対応できないような問題も出題され、記述問題もありますので、ものごとの繋がりを意識した学習が求められます。
たとえば「促成栽培をおこなうとどのようなメリットがあるのか」「どうして衆議院の優越という仕組みがあるのか」といった因果関係を説明できるようにしておくと良いでしょう。
【おすすめ教材】
・社会コアプラス
・「エコのとびら」シリーズ
・今解き教室
・予習シリーズ+演習問題集
7. SAPIX入室テスト対策のために有効なサポート方法
ここまではSAPIXの入室テストの特徴や、教科ごとの具体的な内容について解説してきました。
「どういうテストなのかはわかったけれど、それをどうやって我が子に対策させればいいのだろう?」
そうお考えの保護者様が多いのではないでしょうか。
そこでここからは、大きく2つのパターンに分けてサポート方法を紹介します。
①ご家庭でサポートする場合
SAPIX入室テストに合格するためのサポートをご家庭でおこなうケースは、主に以下の2種類です。
(1)生徒様が低学年である場合
生徒様自身がまだ低学年で、中学受験の学習がそこまで本格的に始まっていない時期であれば、ご家庭でのサポートは比較的しやすいと言えます。
国語であれば、まずは漢字をはっきりと、丁寧に書くトレーニングをしましょう。
また、長い初見の物語文に対応する必要があるため、普段から問題集や書籍の本文を読み、その内容の理解度を確かめてあげる取り組みも必要です。
「これはどういうお話だった?」
|
と、やりとりを重ね、自分の言葉で説明する訓練をするのがおすすめです。
算数についても、日々コツコツと計算の練習をし、素早く正確な処理ができる状態を目指しましょう。
「きらめき算数脳」などのパズル要素を含む問題は、初めは生徒様一人で取り組むには少し難易度が高めです。
保護者様も一緒に考えてあげる、あるいは先に解答を見ておいて少しずつヒントを出してあげるといったサポートが考えられるでしょう。
(2)既に他塾に通っている場合
生徒様が既に他の塾で中学受験の勉強をしている場合、入室テスト対策の負担もそこまで大きくなりません。
これまでの塾で使用していた教材の「まとめ回」「総合回」の復習を実施できるよう、学習スケジュールを立ててあげましょう。
・四谷大塚系の「週テスト」「組分けテスト」
|
などの復習も大いに役立ちます。
SAPIXのテストでは、上記テストに比べるとボリュームの大きい記述問題が出題される傾向にあるため、答えの根拠や物事の因果関係、原因などを口頭で説明したり、80~100字程度で実際に書いてみる訓練をしておくのがおすすめです。
②個別指導や家庭教師を利用する場合
4年生以降に初めての中学受験塾としてSAPIXを検討している場合や、時間の都合などで保護者様のサポートが難しい場合には、個別指導や家庭教師の利用がおすすめです。
実は、SAPIXに通いながら個別指導でフォローを受けている生徒様は少なくありません。
授業の復習やテスト直しを個別指導や家庭教師で行っているご家庭は非常に多いです。
また教師がSAPIX卒業生であるというケースの場合は、教師本人が実際にテストを受けたり、そのための対策を経験しているため、かなり実践的な指導を受けられる可能性があります。
「SAPIXの入室テスト対策をしてほしい」ということを率直に伝え、相談してみるのがおすすめです。
まとめ|入室テスト対策は「基本を丁寧に」でOK
SAPIXの入室テストは中学受験を想定したレベルの高い内容が出題されます。
しかし、複雑で難解な問題を解けないと合格できないかというと、そのようなことは決してありません。
合格のために必要なのはあくまで、基本的な学力をしっかりと丁寧に身につけておくことです。
各教科の基礎知識を確実に習得し、漢字や計算といった訓練に取り組んでいれば、合格できる可能性は十分にあります。
保護者様には、生徒様が基礎学習の重要性を理解し、丁寧に学習に向き合う習慣をつけられるよう支えてあげていただきたいです。
必要に応じて塾や家庭教師のサポートも活用しましょう。
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