洛南高等学校附属中学校とは
洛南高等学校附属中学校は読んで字の如く洛南高等学校に附属する中学校であり、平安時代に弘法大師(空海)が京の都に創設した綜芸種智院をルーツにしています。当時の実質身分制の日本社会において空海は広く学問を志す若者が学べる環境を作り、仏教の教えを基本とする人間教育を志しましたが、それは現在でも「自己を尊重せよ」「真理を探求せよ」「社会に献身せよ」という洛南の3つの根幹的な教育方針になっています。
具体的には掃除や挨拶から入って「利他心を育むこと」や、例えば数学の授業などでなんでもかんでも公式に当てはめるようなことをせず、「自ら考え抜くこと」によって答えを出すことなどが重視されます。中学では他の中高一貫校のように公立中学の1学年先をゆく「先取り」を行っていますが、生徒への負担がかかりすぎないようにそれ以上の先取りはしないようです。また、洛南が自らを決して「進学校」「エリート校」などと名乗らないことからも、仏教校としての矜持を感じられます。
しかし、洛南の最大の特徴はなんといっても「超」がつくほどの文武両道校であることでしょう。洛南は「33歳になった時に幸せでいられる教育」を志向しており、勉強面において急いだり焦ったりせず、生徒がやりたいことに打ち込める環境づくりを精力的に行っています。中受における「関西最難関七校」の1つとして、2021年度には東大に26名、京大に70名を合格させる一方、例えば陸上では日本人として初めて100m9秒台を叩き出した桐生祥秀選手を輩出するなど、部活においてもトップクラスです。
これだけの素晴らしい教育理念と実績を持った中高一貫校ですから、入るのは容易いことではありません。浜学園がメインターゲットにする「関西最難関七校」に数えられたことからもわかるように、生半可な実力では返り討ちに遭ってしまいます。この記事ではどのようにすれば洛南附属中の入試を突破できるのか、その対策を解説していきます。
洛南附属中学受験
2022年度入試傾向と対策
入試形式による戦略のちがい
洛南附属中学の入試では東大寺学園中と同様に3教科(国語算数理科)受験と4教科(国語算数理科社会)受験のどちらかを選ぶことができます。洛南は共学の最難関校で、算数が合否を分ける3教科受験では算数が得意な男子が多く合格し、4教科受験では国語が出来る女子が多く合格する傾向にあります。
このことを踏まえ、まずはどちらで受験するか?という点から生徒様本人の得意苦手をもとに考えて、それから各教科の対策を立てなければなりません。各教科の傾向・対策に関して以下にまとめましたので、まずはこちらを参考にしてください!
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洛南附属中入試の国語の傾向と対策
洛南附属中の国語は時間の猶予が全くなく、関西最難関といわれることもあります。これから洛南附属中の国語を攻略するポイントを5つご紹介します。
まず1つ目は「柔軟な発想力を持つ」ことです。例えば、次のような問題が実際に出たことがあります。
Q.次の[A]と[B]に当てはまる漢字に共通する部分と、[C]に当てはまる漢字を組み合わせて漢字を作りなさい。
良[A]は口に苦し/[B]しき中にも礼儀あり/生き馬の[C]を抜く
解けたでしょうか?正解は、[A]に当てはまる「薬」と[B]に当てはまる「親」の共通部分である「木」と、[C]に当てはまる「目」を組み合わせた「相」になります。2016年度の問題ですが、これは本番で解けなかった受験生も多かったかと思われます。こうした問題は確かな知識に加えて、それを運用する思考力が重要になります。
ですがこの手の問題はあまり重要度は高くなく、大概「あまり時間をかけるな」と指導されます。なぜでしょう?その答えは洛南附属中の国語が関西で最も速度、知識、そして「心」を求める入試であるためです。60分で150点、しかし小問数は例年50以上。この圧倒的物量の出題に対処するにはどうすればいいのでしょうか?2つ目のポイントは「読む速度を上げる」ことです。
ここに関しては普段から国語の問題文に限らず、いろんな文章、活字を読み、目に刻んでいくことです。
そして単純に読むスピードを上げるだけでは足りず、「知識問題を手早く処理する」ことが3つ目のポイントとして出てきます。漢字の書き取り、語句の意味、慣用句、外来語、文学知識などを問う問題は秒殺してください。分からなかったらすぐに飛ばしましょう。そして、知らなかったことは演習の度に覚えましょう。
4つ目のポイントは「知識を活かす」ことです。これは1つ目の「柔軟な発想力を持つ」ことに繋がりますが、ここは具体的には読解に必要なポイントです。例えば小説や随筆の問題では古い時代の物語などがテーマになることがあります。そうなれば時代背景を抑え、それをもとに読み進める必要があります。このように、「読み」の作業自体に知識が要ることが洛南附属中の国語には多いです。
こうしてみると本当にやることが多いですが、ここまで真面目に対策していくことで最後のポイントである「心」が見えてきます。学校紹介で書いたように洛南は弘法大師の理念を受け継ぐ仏教校ですので、自然と「心」をテーマにする問題を出題します。国語という科目はいつでも、本当に見るべきものは出題者の「心」です。「出題者が伝えたいことは何か?」「出題者は受験者に何を理解してほしいのか?」ということを考えながら選択肢を選び、記述が出来るようになれば、洛南の国語の対策は完璧です。
まとめると、「素早く正確に問題を処理すること」「分からない問題は思い切って捨てること」「出題者の考えを見抜くこと」が重要なポイントになります。とにかく時間がありません。モタモタしているとすぐに時間切れになってしまいます。
洛南附属中入試の算数の傾向と対策
洛南附属中の算数は「思考力」が最も重要なポイントになります。真理を探求すること、それを算数・数学の言葉に置き換えれば、自ら考え抜くこと。そう考えれば弘法大師の教えに忠実な出題であるといえます。
計算問題はそのまま解くと大変なことになるので解き始める前に工夫する必要がある問題、さらに入試年度の西暦を意識した問題が頻出です。考えるための問題と言っても試験時間は70分とそこまで時間の余裕はありません。もっと時間のかかる問題もあるのでここはすぐ突破できるようにしたいところです。
図形上の点移動の問題、濃さに関する問題、数の並べ替えを問う場合の数の問題、立体の重なりに関する問題は頻出です。これらに関しては過去問を解くことで「慣れ」を作ることができるのですが、最も大切なのはその過去問演習の際に「なぜこの解き方をするのか」「どうするのが確実なのか」と考えていくことです。これが可能な生徒を洛南は求めているといえます。
配点が400点中の150点でかなりのウェイトを占めます。3教科受験ではここで踏ん張れるかどうかで合否が決まるので、入念な対策が必要です。
洛南附属中入試の理科の傾向と対策
洛南附属中の理科は最後に難しい力学の問題が出題されることが特徴的です。試験時間が45分ととても短く、それ以外の問題でいかに時間を短縮するかが鍵になります。
短縮に一番効果があるのは生物です。生物ではイラストを見て動植物を答える問題が頻出なので、代表的な動植物は暗記して即答できるようにしましょう。全体的に過去問演習で対処可能な場面は多いので、テキストに加え過去問で対策していきましょう。
4教科入試であれば400点中の50点ですが、3教科入試では400点中の100点になります。ここで大幅に失点すると他教科では取り返しがつかなくなります。入念に対策しましょう。
洛南附属中入試の社会の傾向と対策
洛南附属中の社会は4教科受験の生徒のみが受けることになります。歴史→地理→公民の3題構成で、それぞれの問題が大きなテーマに沿った出題になります。
地理でグラフや地図が頻出であったり、歴史が多角的な切り口から1つのテーマを眺める出題であることなどから、なるべく様々な資料に目を通しておく必要があります。公民は前年話題になり、ある程度ほとぼりの冷めたものを出題する傾向にあるので、普段からニュースをしっかり見ておく必要があります。
他の難関中同様に入試科目では最も平均点が高いです。ここで失点するとあとが苦しくなります。
こんなお悩みはありませんか?
志望校に合格するためには、各中学校の過去問の傾向を知り、戦略を立てて勉強を行っていく必要があります。しかし思うように勉強が進まず、お悩みの方がたくさんいらっしゃいます。当会にも以下のようなお悩み・ご要望が寄せられます。
・過去問の添削をしてほしい。
・塾のフォローをしつつ、志望校対策をしてほしい。
・自分で考える力をつけさせてほしい。
・まずは成績アップさせて、その後に中学受験対策をしてほしい。
・中学受験までの勉強計画など、勉強の流れを作ってほしい。
・勉強に身が入っていないので厳しく指導して欲しい。
・毎回宿題を出し、勉強の習慣づけと基礎の定着を図ってほしい。
・受験までのメンタルケアをお願いしたい。
・浜学園や希学園のクラスが落ちてしまったので、クラスアップさせてほしい。
・弱点フォローとノートの取り方を指導して欲しい。
洛南中・高出身で中学受験指導ができる教師をご紹介
当会には、京大生約2,200名、阪大生約1,800名、神戸大生約2,200名が在籍しています。
上記は在籍教師の一例です。他にも様々な経歴の教師が在籍しています。ご希望の条件の教師が在籍しているかは無料でお探しできますので、まずはお気軽にお問合せください。
小学生の生徒様の声
塾と家庭教師の併用がおすすめ!
集団指導の塾では上記のようなお悩みにすべて対応することは難しいことです。そのため、塾と家庭教師を併用される方が増えてきています。東大家庭教師友の会では、洛南附属中学校志望の方に万全のサポートを行うことが可能です。

1. 教師の出身校指定可能!
東大家庭教師友の会では、教師の出身校を指定していただくことが可能です。
志望校の教師に教えてもらうことは、生徒様のモチベーションになるだけでなく、教師自身が洛南附属中学校の出題傾向や対策法を熟知しているため、効率的な指導を受けることができます。過去問の添削指導もお任せください。
※教師の応募状況によっては、出身校指定の教師をご紹介できない場合がございます。その場合はご相談の上、別の学校の教師を紹介させていただきます。
2. 各塾のフォローに対応!
東大家庭教師友の会では、塾のカリキュラムに合わせてオーダーメイドで指導を行います。同じ塾に通っていた教師をリクエストすることも可能です。宿題の進め方の相談から、わからない部分の解説、クラスアップの指導までお任せください。浜学園、希学園、馬渕教室、SAPIX、日能研などの大手塾から個人塾まで、あらゆる塾のフォローに対応することができます。
3. 厳選された教師が指導!
当会の家庭教師は全員現役の難関大生(京大、阪大、神大など)です。生徒様の第一志望校合格という目標を達成するため、当会では書類選考と面接を行い、長期的な指導の計画を立てられるかどうか、わかりやすく説明できるかどうか、生徒様のモチベーションを引き出すようなコミュニケーションができるかどうか、など様々な観点で教師としての適性を確認しております。このような厳しい選考を行っているため、採用率はわずか20%程度となっております。
学生教師で良かったこととして、
「教師とのやり取りを通じて自然に思考力を高めることができた」
「質問がしやすかった」
「良い意味で身近な憧れの存在だった」
というようなご感想をいただいております。プロ教師よりもリーズナブルな値段でご利用いただけるため、塾との両立もしやすいことも学生教師のメリットです。
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