1. SAPIX(サピックス)αクラスに入る基準・偏差値

SAPIX(サピックス)のαクラスに入るには、マンスリーテストや組分けテストで高い成績を取る必要があります。αクラスの所属は、主にテストの成績によって決まります。校舎によって基準は多少異なりますが、偏差値でいえば55〜60前後が目安とされており、全体の上位15〜25%に入ることが求められます。

 

とくにマンスリーテストでは、得点率75%以上を取ると、αクラスに入れる可能性が高まります。そのため、ただテストを受けるだけでなく、毎回の授業内容をしっかり復習し、理解を深めておくことが大切です。

 

αクラスを目指すためには、日々の復習を丁寧に行い、テスト本番で高得点を狙う準備が必要です。継続的な努力が、クラスアップのカギとなります。

▼「SAPIX(サピックス)のクラス分け対策」について詳しく知りたい方は、以下ページもご覧ください。

SAPIX(サピックス)のクラス分けの基準は?クラスアップのための方法も解説!

 

 

2.SAPIX(サピックス)αクラスの特徴と他クラスとの違い

 

SAPIX(サピックス)αクラスの特徴と他クラスとの違いについて解説します。

①αクラスの特徴
②他クラスと同じ点
③他クラスと異なる点

 

①αクラスの特徴

SAPIX(サピックス)αクラスには、3つの特徴があります。

・4年生から設置される選抜クラス
・SAPIX(サピックス)の上位約15~25%の生徒様が所属
・偏差値の目安は55以上

生徒様の所属クラスは、マンスリーテストや組分けテストの結果に基づいて決まり、帳票とともに通知されます。αクラスの設置数は校舎ごとに異なりますが、複数のαクラスがある場合には、学力順に細かくクラス分けされます。

 

なお、一度αクラスに入ったとしても、次回以降のテストの結果によっては別のクラスへ移動することもあります。したがって、αクラスに在籍し続けるためには、日々の学習と復習の継続が大切です。

 

②他クラスと同じ点

SAPIX(サピックス)は使用するテキストが全クラス共通です。日々の授業で使用する「デイリーサピックス」や家庭学習で活用する「漢字の要」や「コアプラス」といったサブ教材も、SAPIX(サピックス)に通う全生徒様を対象に作成されています。

 

どのクラスでも同じテキストを使っていると、クラスごとの違いはどこにあるのか疑問に思うかもしれません。しかし、実際にはその教材を使って「何をどのように教えるか」がクラスごとに大きく異なります。

 

テキストには基礎から応用まで幅広い内容が載っていますが、どの部分をどのように扱うかは教師が判断します。

  • ・教師が先導して教える部分と、生徒様自身に考えさせる部分のバランスをどうするか
    ・どのレベルの問題に、どの程度の時間を割いて授業をおこなうのか
    ・テキストにない問題を解かせるか(必要に応じて自分で作問するスタイルの教師もいる)
  • αクラスの生徒様は他のクラスに比べて、難易度の高い問題に触れる時間が多くなります。そのため、生徒様はより深い思考力を身につけ、難関校の複雑な入試問題にも対応できます。

 

③他クラスと異なる点

授業の難易度が高いαクラスでは、宿題の難易度も必然的に高くなります。αクラスは授業の難易度が非常に高いため、宿題の質や量が通常クラスより厳しく設定されています。アルファベットクラスでは「途中まででOK」とされるプリントも、αクラスでは「すべて提出」が原則となることが多く、学習の負担が大きくなるのが特徴です。

 

実際、αクラスに在籍する生徒様は高い能力を持っているにもかかわらず、宿題の多さと難しさに「いっぱいいっぱい」になってしまうことも少なくありません。しかし、SAPIXは「復習主義」を掲げる塾であり、宿題をこなすことが学力定着に直結します。保護者様のサポートを受けながらでも、やりきる姿勢が大切です。

 

大変ではありますが、難しい宿題をやり遂げることで、生徒様自身が「自分の力でやりきれた」という大きな自信を得ることができます。

 

 

3. SAPIX(サピックス)αクラスに入るための勉強対策&サポート

αクラスを目指す上で重要なのは、勉強時間を増やすだけでなく、効率的かつ効果的な勉強方法を身につけることです。

以下の勉強方法を参考にして、学習を充実させましょう。

①勉強方法
②保護者様のサポート

 

①勉強方法

生徒様本人が取り組むべきことは、基礎を徹底的に固めながら、少しずつ発展的な学習に取り組むことです。授業やテキストで学んだ内容を正しく理解し、自力で問題を解けるように訓練しましょう。


(1)基礎学力の徹底

まずは基礎内容を確実に理解して、定着させましょう。

国語はAテキスト、算数はデイリーサピックスの★2つまでの問題を完璧に仕上げるのが基本です。

  • 学習のポイント

  • ・間違えた問題だけでなく、解くのに時間がかかった問題も印をつけて重点的に解き直す
    ・「なぜ答えがそうなるのか」を自分の言葉で説明できるようにする
    ・学習した週のうちに1回、テスト前にもう1回復習する

解き方がわからない問題をなくすと、得点率アップにつながります。

「間違えた問題」と「解くのに時間がかかった問題」には印を付け、すぐに見直せるようにすると効果的です。


(2)応用問題へ積極的にチャレンジ

基礎が固まったら、応用問題にチャレンジしましょう。

  • 応用へのステップ

  • ・国語はBテキストの記述問題に取り組み、「答えの根拠を自分の言葉で説明できる」ようにする
    ・算数はデイリーサピックスの★3つの問題を解ける状態を目指す

過去のマンスリーテストや組分けテストで、正答率が50%以下だった問題に再チャレンジしましょう。

すべての問題に対応できなくても、αクラスの基準に到達できますが、授業についていくためにも、難しい問題と向き合う力は鍛えてください。


(3)時間管理を意識した勉強

時間管理については2つの側面から取り組みましょう。

  • ① スケジュール管理
    学習計画を立てて、いつまでに何をするか決めておくと、学習の見通しが立ちやすくなる
  • ② 解答時間の管理
  • スムーズに解けた問題と解くのに時間がかかった問題を区別し、復習が必要な問題かどうかわかる効果がある

生徒様自身で時間を意識するのが難しい場合は、保護者様がタイマーを使って進捗を確認してあげましょう。


 

②保護者様のサポート

αクラスを目指す生徒様の学習をサポートする上で、保護者様の役割は重要です。適切な関わり方で生徒様を支援すると、学習効果が高まります。ここでは、「推奨される対応」と「NGな対応」について紹介します。


(1)声かけ・接し方のコツ

生徒様の努力を認め、励ましてあげてください。成果だけでなく、日々の頑張りや努力のプロセスも評価し、以下のような言葉をかけましょう。

■声かけの例


「よく頑張っているね」

「努力が実を結んでいるよ」
「毎日コツコツ頑張る姿勢がすばらしいよ」
「以前より計算が速くなったね」

こういった言葉は生徒様の大きな励みとなり、自信につながります。

また、静かで集中しやすい学習環境を整えましょう。必要な教材や道具をそろえて、整理整頓された清潔な空間を用意すると、生徒様の集中力と学習意欲が高まります。


(2)NGな声かけ

以下のような「NGな声かけ」は避けるべきです。

■NGな声かけの例


「◯◯君はもっと頑張っているよ」

「こんな点数で受かると思っているの?」
「αクラスに入らないと合格できないよ」

他の生徒様と比較したり、努力した過程を無視して結果を責める対応はおすすめできません。生徒様のモチベーションが低下し、余計に成績が下がる悪循環に陥るリスクがあります。

 

生徒様の様子を見守りつつ、適度な距離感を保ちながらサポートしましょう。生徒様も自分の成績状況を悩んでいます。どうか温かく支えてあげてください。


 

4. SAPIX(サピックス)αクラスはどんな子が在籍?

αクラスに在籍している生徒様の多くに共通する特徴を3つ紹介します。

①自ら学ぶ習慣がある生徒様
②論理的思考と表現力がある生徒様
③時間管理能力を持っている生徒様


 

①自ら学ぶ習慣がある生徒様

αクラスの生徒様の多くは、自分から進んで勉強に取り組む姿勢を持っています。これは、基本的に好奇心が強く、「学ぶことが好き」という特性を持つ生徒様が多いためです。そのため、学校や塾の宿題だけでなく、自分で興味のある課題を見つけて学習する習慣があります。

 

・歴史や戦国武将が好きで、資料集を自主的に読む生徒様
・天体や鉱石に興味を持ち、図鑑や動画で知識を深めている生徒様

学びに対する前向きな姿勢と知的好奇心が、高度な学習にも適応する力につながっています。 

 

②論理的思考と表現力がある生徒様

αクラスの生徒様は、基礎学力の定着に加え、思考力・表現力にも優れた力を持っています。とくに計算力が優れており、素早く正確に答えを出す力があります。語彙力も豊富なケースが多く、中には大人顔負けの凝った表現を使いこなす生徒様もいます。また、応用的な内容に対しても積極的です。

 

SAPIX(サピックス)の授業では、教師と生徒のやり取りを通じて、深い思考力を育てます。レベルの高い授業を受けて復習すると、論理的な思考力や問題解決能力が鍛えられます。


 

③時間管理能力を持っている生徒様

αクラスの生徒様は、スケジュール管理能力が高く、自主的に計画を立てて学習を進める力を持っています。SAPIX(サピックス)の上位生は精神的にも成熟しており、先を見通して行動する習慣が自然と身についているのも特長です。そのため、「目の前の今」だけでなく、「先の予定」まで考えて行動できます。

 

たとえば「テストまでにこれを仕上げる」「今週はここまで終わらせる」など、具体的なゴールを自分で設定し、それに向かって取り組む様子が見られます。小学生らしく気分の波もありますが、最終的に課題をやり遂げる姿勢は、優秀な生徒様に共通しています。

 

このように、αクラスの生徒様は「自律した学習」を実現できる力を持っています。


 

5. SAPIX(サピックス)αクラスを維持するためのポイント

αクラスを維持するために大切な3つのポイントを紹介します。ポイントを意識して取り組むと、αクラスでの学びを最大限に活かすことができ、志望校合格への道もより確かなものとなります。

①継続的な学習習慣を維持する
②授業以外で自主的な学習をする
③メンタル面を強化して適切にストレスを解消する


 

①継続的な学習習慣を維持する

αクラスに入ったあとも、継続した努力と計画的な学習が必要です。高度な内容に対応するためには、これまでの学習習慣を土台にしつつ、さらに深い理解と応用力が求められるからです。次のポイントを意識すると、αクラスでの学びを効果的に継続できます。

 

■学習習慣を維持するポイント

・復習の時間をしっかり確保する
・定期的に学習計画を見直す
・発展問題にも積極的に挑戦する

αクラスを維持するためには、学習の「質」と「計画性」が重要です。努力を継続して、自分なりの学びのスタイルを確立しましょう。

 

 

②授業以外で自主的な学習をする

中学受験で難関校に合格するためには、授業外での自主的な学習が不可欠です。塾や学校の勉強だけでは身につかない「深い理解」や「応用力」は、普段の勉強の中で「どうして?」「もっと知りたい!」と思ったことを自分で調べ、広げることで育まれるからです。

 

■自主的な学習の例

・興味のあるテーマについて、複数の書籍を読み比べる
・博物館や科学館、ワークショップなどに足を運び、実物に触れる
・学んだ内容を自分の言葉で要約したり、人に説明する練習をする

日常の中で好奇心を育てる工夫をしながら、学びを深めていきましょう。

 

 

③メンタル面を強化して適切にストレスを解消する

αクラスでは、学力だけでなく「メンタルの安定」も学習を続けていくうえで重要なポイントです。周囲のレベルが高くなると、挫折感やストレスを感じやすくなります。そのような場合でも前向きに学習を続けるには、自己肯定感を保ち、心の健康にも気を配ることが大切です。以下のような工夫を取り入れてみましょう。

 

■モチベーション維持のための工夫

・毎日の学習で「できたこと」を見つけて自信につなげる
・リフレッシュの時間(音楽鑑賞や読書など)を作り気分転換する
・軽い運動や趣味を取り入れる

・家族・友人と話す時間をもつ

頑張る力を持続させるために、自分らしいペースやリズムを見つけましょう。

 

6. SAPIX(サピックス)αクラスに入る・維持するご家庭が抱えやすい悩み

「これからαクラスに入りたい」と考えるご家庭は多く、クラスアップを目指す声も少なくありません。SAPIX(サピックス)側は「クラス分けは学習理解度に応じたもの」としていますが、「αクラス」という言葉に特別感や憧れを抱く保護者様も多いのが実情です。

そのようなご家庭がよく悩まれているポイントをご紹介します。

①学習のサポート方法がわからない
②モチベーション管理が難しい
③習い事のバランス調整が難しい


 

①学習のサポート方法がわからない

生徒様の学習をどのように支えればよいか、悩まれる保護者様は多くいらっしゃいます。「サポートが難しい」といっても、その背景にはご家庭ごとのさまざまな事情があります。

  • ・保護者様が忙しくて、つきっきりで勉強に付き合うのは難しい
    ・中学受験向けの高度な学習内容を保護者様が教えられる自信がない
    ・生徒様自身が反抗期で、保護者様からのサポートを嫌がる
  • 高学年になるほど、サポート方法で悩まれる保護者様は増える傾向があります。

 

②モチベーション管理が難しい

生徒様の学習へのモチベーションを保つのは難しいですが、中学受験において重要です。多くの保護者様がその重要性を理解しているからこそ、悩むことの多い項目と言えます。中学受験をする小学生でも、いつも高いモチベーションで勉強に取り組めるとは限りません。

  • ・他にやりたいことがあるので勉強したくない
    ・周りに中学受験をしない友達が多く、自由時間の多さが羨ましくなってしまう
    ・学習内容が難しいため、やる気を失ってしまっている
  • さまざまな要因で生徒様のモチベーションが下がり、悩まれている保護者様は多いです。

 

③習い事のバランス調整が難しい

学業と他の習い事のバランスを取ることも重要です。中学受験に向けた学習も大切ですが、生徒様の人間的な成長のために、他の習い事にも通わせているご家庭も少なくありません。

  • ・スポーツや音楽など個人練習が必要な習い事は、学習時間とのバランス取りが難しい
    ・どこまで真剣に習い事に打ち込むか、保護者様と生徒様の間で意見が食い違っている
    ・生徒様の体力や精神的な負担を考慮しつつ、適切なスケジュールを組むのが難しい

これらの課題に直面し、悩んでいる保護者様は少なくありません。


 

7. SAPIX(サピックス)αクラスに入る・維持するために家庭教師・個別指導を選ぶポイント

αクラスに入る・維持するために、個別指導や家庭教師も活用しましょう。SAPIX(サピックス)αクラスの授業では高度な内容を扱いますが、個々の生徒様の理解度や進捗状況に合わせた「細かいフォロー」が難しい場合もあります。個別指導や家庭教師を選ぶ際に意識していただきたいポイントを2つ紹介します。

 

①私立中学受験に対応可能か確認する
②SAPIX(サピックス)を卒業した学生教師か確認する


 

①私立中学受験に対応可能か確認する

家庭教師や個別指導を選ぶ際は、私立中学受験に対応可能か確認しましょう。一般的な塾や家庭教師の中には、公立中高一貫校や高校受験向けの指導が中心のところも少なくありません。

・教師に私立中学受験の指導経験があるか
・SAPIX(サピックス)のカリキュラムや教材に精通しているか
・志望校の出題傾向や過去問への理解が十分にあるか

これらの条件を満たす塾や教師を選ぶことで、日々の補習や受験本番に向けた実践的な対策ができます。


 

②SAPIX(サピックス)を卒業した学生教師か確認する

個別指導や家庭教師を探す際には、SAPIX(サピックス)を卒業した学生教師を選ぶのも選択肢の1つです。なぜなら、以下のような理由があるからです。

・SAPIX(サピックス)のカリキュラムや教材を熟知している
・自身の受験経験を基に、効果的な学習方法やメンタル面のアドバイスができる
・生徒様にとって身近な存在となり、質問しやすい雰囲気を作れる

ただし、学生教師の場合は指導経験が浅い可能性もあるため、事前に指導方針や経験を確認することが大切です。また、保護者様が同席して、指導の様子を確認しても良いでしょう。

▼SAPIX(サピックス)についていけない際の対策の詳細は以下ページをご覧ください

「SAPIX(サピックス)についていけない」悩みを解決!原因と対処法を徹底解説!


 

8.SAPIX(サピックス)αクラスに入るには学習面・生活面の見直しが大切!

SAPIX(サピックス)αクラスに入るためには、学習面だけでなく生活全般の見直しも欠かせません。まずは、基礎学力をしっかりと固めたうえで、自分に合った学習法を見つけて、応用力を伸ばしていくことが重要です。さらに、規則正しい生活習慣の確立と、心の安定を保つメンタルケアも大切なポイントです。

 

保護者様が生徒様の頑張りを適切にサポートすることで、αクラスへのステップアップが実現可能です。学習と生活の両面からバランスよく取り組み、クラスアップを着実に目指していきましょう。

▼当会では、SAPIX(サピックス)生への指導に特化した家庭教師をご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。

SAPIX(サピックス)と家庭教師の併用なら東大家庭教師友の会

 

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